2010年3月23日(火)「しんぶん赤旗」

ダルフール支援の国際会議

エジプト・トルコが共催


 【カイロ=松本眞志】スーダンのダルフール問題解決をめざす国際支援国会議が21日、エジプトの首都カイロで開かれました。採択された「最終宣言」は、20億ドル(約1860億円)の支援目標に対して8億4100万ドル(約782億円)の申し出があったとし、世界各国にダルフール支援の継続を訴えました。

 会議はエジプトとトルコが共催し、イスラム諸国会議機構(OIC)が後援。OIC加盟国や欧米日など51カ国、約50の国際組織・団体が参加しました。

 会議の冒頭で演説したエジプトのアブルゲイト外相は、スーダン政府と地域の主要反政府組織「正義と平等運動(JEM)」による今年2月の停戦合意を評価。次の目標として「ダルフール住民の生活向上のための活動」を呼び掛けました。トルコのダウトオール外相も各国が問題解決の責務を負うべきだとし、トルコが国連やアフリカ連合(AU)の努力に全面協力すると約束しました。

 アラブ連盟のムーサ事務局長は、同連盟が早くから域内避難民の帰還事業を軸に活動し、95カ所の村、79カ所の保健所、75カ所の給水所の再建に努めてきたことを紹介。スーダンの将来の安定と平和のために、4月に予定された大統領選挙や、南部地域の北部からの独立を問う来年の住民投票を支援するよう要請しました。

 「最終宣言」は8億4100万ドルの支援を域内の利水、農業、生活道路、住宅建設、保健・教育、女性の地位向上に活用するとしています。


 ダルフール紛争 スーダン西部のダルフール地方では、2003年、アラブ系の中央政府に対し、同地方の非アラブ系部族の武装グループが蜂起。これにアラブ系の親政府民兵が反撃し、30万人が死亡、250万人が国内外に逃れるという大紛争に発展しました。


もどる
日本共産党ホーム「しんぶん赤旗」ご利用にあたって
(c)日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 TEL 03-3403-6111  FAX 03-5474-8358 Mail info@jcp.or.jp