2010年3月9日(火)「しんぶん赤旗」
全人代
経済成長の質を議論
都市と農村の格差、雇用
![]() (写真)政府活動報告をめぐって議論する全人代の河南省代表団=6日、北京(山田俊英撮影) |
【北京=山田俊英】北京で開かれている中国全国人民代表大会(全人代、国会に相当)で政府活動報告についての地方別討論が5〜7日行われ、一部が報道陣に公開されました。各代表(議員)は都市・農村の格差是正をはじめ経済成長の質をめぐって意見を交わしました。
6000万人以上の最大の農村人口を抱える河南省の代表は「へき地では金も人手も足りない。政府は財政支出を農村にもっと振り向けてほしい」と訴えました。
平均所得が最も低い貴州省では少数民族の代表が生活条件の立ち遅れについて発言。「農村教師の給与未払いを解決し、研修を実施したが、教師が足りない」「小規模な水利施設を整備してほしい」と要望しました。
河南省や重慶市の代表は農民、中小企業が資金繰りに苦しんでいることを指摘し、小規模金融の充実を求めました。
輸出産業の拠点、広東省の討議では、輸出が落ち込みから回復しつつあることに各代表が自信を示す一方、雇用問題がテーマになりました。省トップの汪洋共産党書記は「珠江デルタの労働力不足はメディアが伝えるほどひどくない」と説明しました。その一方、労働者の技能水準が企業の要求と合わず、中小企業の賃金水準は労働者の要求と合わない構造的な問題があるとして、職業訓練の強化や最低賃金引き上げを行う意向を示しました。
討議では出稼ぎ農民の代表、胡小燕さんが「技能を持った出稼ぎ農民を職場に定着させるためにも都市戸籍を取りやすくすべきだ」と主張しました。
近年、経済的条件のある出稼ぎ農民に都市戸籍を認める地方が増えていますが、全国的な改革は途上です。
都市農村平等に選挙法改正提案
【北京=山田俊英】中国の国会・地方議員にあたる人民代表の選出人口比を都市と農村で平等にする選挙法改正案が8日、北京で開会中の全国人民代表大会(全人代、国会の相当)に上程されました。最終日の14日に採決されます。
全体会議で王兆国全人代常務副委員長が提案し、「工業化が進み、都市人口が47%に達した」もとで「人、地域、民族の平等をはかり、人民民主を拡大する」と趣旨を説明しました。人口が選出基準に満たない少数民族にも1人の代表選出の権利を保証します。
1953年に制定された最初の選挙法は、全人代代表(国会議員)の選出基準を農村部で80万人に1人、都市で10万人に1人(都市と農村との選出基準比は8対1)と定めました。その後の改正で、全人代、地方人大代表(地方議員)とも4対1になっていました。
今回の改正は現政権が進める都市・農村格差是正の一環とみられます。


