2010年1月22日(金)「しんぶん赤旗」

民主、疑惑解明に背

衆院予算委、本格論戦始まる


 衆院予算委員会で21日、鳩山由紀夫首相ら全閣僚が出席し、2009年度第2次補正予算案に関する基本的質疑が行われ、通常国会の本格論戦が始まりました。この日は、民主、社民、国民新の与党と自民党が質問に立ちました。

 今国会では、危機的状態にある景気・雇用や沖縄県の米軍普天間基地問題とともに、鳩山首相の偽装献金事件、民主党・小沢一郎幹事長の資金管理団体による土地購入疑惑など「政治とカネ」の問題が大きな焦点になっています。

 しかし同日の質疑で民主党の議員は、「補正予算の一刻も早い成立」を声高に唱えるだけで、「政治とカネ」の問題はまともに取り上げず、自浄能力をまったく発揮しませんでした。同党の松原仁議員は、「鳩山総理として、この(政治とカネの)問題に対し真摯(しんし)に取り組みながらいろいろとおっしゃっている」と擁護。これに対し鳩山首相は、「国民に心配をかけた。おわびする」などと答弁しました。

 伴野豊議員は、「冷静に推移を見守ることが国民の期待に応えることになる」と指摘。「小沢幹事長が、土地の購入費4億円の政治資金収支報告書への不記載を了承していた」とする20日の新聞報道は「誤報という情報を受けた。抗議はできないのか」と質問しました。千葉景子法相は、誤報の事実を否定しました。

 社民、国民新党は同問題についてふれませんでした。

 自民党は谷垣禎一総裁ら3人が質問。自らの党の「政治とカネ」問題は棚にあげながら、首相と小沢氏の疑惑を取り上げました。

 鳩山首相は、谷垣氏に対し、実母からの多額の資金提供を受けていた問題について、「天地神明に誓って存じ上げなかった」と従来の立場を繰り返したうえで、もし知っていたことが証明された場合「バッジをつけている資格はない」とのべ、議員辞職する考えを表明しました。

 また、小沢氏の国会招致に関して首相は、「小沢氏が国民に説明するといっている。まず検察で事実関係を解明することが大事」などとのべ、後ろ向きの姿勢を示しました。



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