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2010年1月13日(水)「しんぶん赤旗」

民主・小沢代表時代 山岡氏らに23億円

組織対策費の99% 使途不明


 民主党の小沢一郎幹事長が代表だった2006〜08年に、山岡賢次財務委員長(現国対委員長)など4議員に「組織対策費」として、計約23億円ものカネが党本部から支出されていたことが分かりました。受け取った議員側には政治資金収支報告書への記載義務はなく、何に使われたのか、不透明な支出として問題になりそうです。


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(写真)山岡賢次財務委員長(当時)らへの巨額な支出が目立つ民主党の「組織対策費」=2007年の政治資金収支報告書

 民主党の政治資金収支報告書によると、組織対策費として党本部から議員側に巨額支出が始まったのは06年。ライブドア事件にからむ「偽メール問題」で辞任した前原誠司代表(当時、現国土交通相)の後をついで小沢氏が、同年4月、党代表に就任してからのことです。06年9月25日に、山岡財務委員長に対し、6800万円を支出したのが最初です。

 参院選のあった07年には、7月29日の投票直前の7月9日に2億円など、8月7日までに計10回、1回あたり5000万〜2億5000万円、計16億円を山岡氏に支出しています。また、選挙対策委員長を務めた鉢呂吉雄衆院議員に2月19日に1000万円、6月26日に500万円を支出。

 山岡氏は同年8月、財務委員長を佐藤泰介参院議員に譲り、国対委員長となりましたが、同年11月20日〜08年4月にも計4回、計3510万円の支出がありました。

 後任の佐藤氏は、08年3月28日〜11月12日までに計5回、1回あたり500万〜2億円、計5億3000万円の支出を受けていました。

 このほか、組織対策費の支出を受けていたのは、輿石東参院議員会長で、07年9月27日〜08年11月10日までに、計4回、毎回1000万円の計4000万円。

 財務委員長を務めた山岡、佐藤両氏への支出が突出していますが、4議員への組織対策費の支出の合計は、06〜08年の3年間で、22億8810万円にのぼります。

 組織対策費は、ほかに鳩山由紀夫首相の偽装献金疑惑で代理人となっている弁護士らへの報酬や法律顧問料、党員証印刷代、支部会計ソフト作成費などがあるだけで、4議員への支出が組織対策費の98・9%を占めています。

 民主党は、08年に約118億8000万円もの政党助成金を受け取るなど、税金に大きく依拠した政党です。特定の政治家への使途不明の巨額な支出は、その原資に政党助成金が含まれている可能性があるだけに明確な説明が求められます。



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