2010年1月3日(日)「しんぶん赤旗」

後期高齢者医療

保険料値上げ抑制予算 盛らず

来年度予算案

　鳩山内閣が廃止を先送りしている後期高齢者医療制度では、４月に保険料の大幅アップが見込まれていますが、政府は、２０１０年度予算案に保険料上昇幅を抑制するための予算を計上しませんでした。

　同医療制度の保険料は、後期高齢者の医療費と人口の増加に連動して２年ごとに上がります。４月が制度導入以来、初めての改定になります。厚生労働省は、昨年１１月に全国平均で１３・８％上昇すると発表しました。０９年度の保険料は全国平均で年額約６万２０００円。１３・８％アップなら８５５６円の負担増となる計算です。

　厚労省は、保険料の大幅な引き上げを抑えるため、各広域連合の剰余金の全額活用に加え、都道府県に設置された「財政安定化基金」（国、都道府県、市町村で３分の１ずつ拠出）を取り崩すよう求めています。財政安定化基金の活用のために、今年の通常国会で関連法を改定します。

　現在、各都道府県の広域連合が保険料を試算中です。保険料は１月末から３月にかけて広域連合ごとに決まります。