2009年11月5日(木)「しんぶん赤旗」
金融にルール必要
独首相 温暖化でも行動促す
52年ぶり米議会演説
【ワシントン=西村央】ドイツのメルケル首相は3日、米上下両院の合同会議で演説し、世界的な混乱を招いた金融危機対策や地球温暖化対策での米国の行動を促しました。
同首相は「世界が昨年の金融危機から教訓を引き出すとすると、地球規模化した経済がその支えとなるルールを必要としている」と指摘。「透明性と監視をもとにした地球規模の(金融)ルールがなければ自由の乱用となり、逆に不安定さをもたらすことになる」と主張し、名指しは避けながらも、金融危機の発生源となった米国の金融規制策を求めました。
温暖化対策では、北極での氷山の溶解、アフリカでの環境破壊による難民の増加、世界の海面上昇を例示しつつ、「一刻も無駄にはできない」と強調。「今、世界は欧州と米国を見ている」として、米国と欧州が12月のコペンハーゲンでの気候変動枠組み条約第15回締約国会議(COP15)での国際枠組みづくりに向けてまず努力をし、中国やインドにもそれに加わるよう説得する必要性をあげました。
ドイツの首相が米議会で演説するのは、1957年に西ドイツ(当時)のアデナウアー首相が行って以来52年ぶりです。メルケル首相は、演説冒頭で、1989年のベルリンの壁崩壊に触れ、気候変動対策をめぐる国際社会の対立を「21世紀の壁」に例え、欧米諸国が共同して打破するよう訴えました。

