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2009年8月12日(水)「しんぶん赤旗」

図書館雇い止め不当

元館長が受託業者提訴

東京・足立


公共性失わせる民間委託を批判

 公共サービスを民間業者に委ねる指定管理者制度が導入された東京・足立区立花畑図書館の元館長の男性(46)が11日、雇用契約を更新せずに雇い止めされたのは不当だとして、受託業者を相手取り、地位確認などを求める訴えを東京地裁に起こしました。

 男性は、東京公務公共一般労働組合の組合員。公共サービスの民間委託によって、各地で労働条件の切り下げやサービス低下が問題になっていますが、そのあり方を問うものです。訴状では、「公立図書館の公共性を危うくし、区民への福利サービスをおざなりにさせかねない」と指摘しています。

 訴状によると、区教育委員会は2008年4月から、グランディオサービス(東京)に花畑図書館の管理・運営を委託。男性は同社の館長募集で採用され、「1年ごとに契約を継続する」との契約で就任。しかし、図書館の役割を果たそうとしてやむを得ず残業をしたところ、「残業をなくせ」という命令に反したとして、今年3月末で雇い止めされました。

 記者会見した男性は、「私は業務を誠実にこなし、館の運営状況には区当局から『期待した水準に達している』と十分な評価を得ていた」と指摘。東京公務公共一般の小林雅之副委員長は、公共サービスの民間委託が根本にあると批判し、国や自治体のあり方も問うていくとのべました。


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