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2009年8月8日(土)「しんぶん赤旗」

日米FTA阻止集会

全中など 民主公約を批判

自民農政に批判の声も


 JA全中(全国農業協同組合中央会)と農協関係政治運動団体は7日、「日米FTA断固阻止・WTO農業交渉対策全国代表者緊急集会」を東京都内で開きました。

 民主党の政権公約(マニフェスト)に4年間の任期中の「日米FTAの締結」が盛り込まれたことから急きょ開催されたもの。

 約600人の農協組合長らは日本農業を崩壊に導く日米FTA(自由貿易協定)の締結は断じて認めることはできないと決議しました。

 一方で、自民・公明政権のもとで農産物輸出大国オーストラリアとの自由貿易協定締結の交渉が続いているだけに、民主党批判一色に異論もでる集会となりました。

 主催者あいさつしたJA全中の茂木守会長は、日米FTA締結公約について、「驚き以外の何物でもない。アメリカは農産物の関税撤廃を求めてくることは確実だ」と批判。「民主党のみならずいかなる党の政権公約も断じて認められない。食料自給率向上を願う国民を裏切るもので断固阻止しなければならない」と訴えました。

 他国への自由化に波及し、秋に交渉再開となるWTO(世界貿易機関)での日本の立場も悪くなるなど、米作地帯の新潟県、畜産の鹿児島県、畑作の北海道の組合長も「毅然(きぜん)と対抗しよう」と民主党マニフェストを批判しました。

 集会が終わろうとしたとき東北の農協組合長が「では自民党は何をしてきたのか」と声をあげ、終了後に主催者側につめよりました。

 この組合長は「日豪FTAは本当に心配だ」と話します。また、農協職員も「自民党も民主党も足の引っ張りあいのようだ」と話します。財界要求を背景に農産物輸入自由化を認める与党と民主党にたいし参加者は複雑な表情を見せていました。



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