2009年7月19日(日)「しんぶん赤旗」
「拡大抑止」協議継続へ
日米が安保事務レベル協議
日米両政府は18日、外務省内で外交・軍事担当閣僚による日米安全保障高級事務レベル協議(SSC)を開き、日米の外交・軍事閣僚で構成される安保協議委員会(2プラス2)の枠組みの下で、「拡大抑止」についての協議を継続することで一致しました。次回会合や具体的な協議方法は未定です。
2007年5月に開かれた2プラス2の共同発表では、日米間の公式文書として初めて、米国の核・非核双方の打撃力を中核とする「拡大抑止」に言及しました。
北朝鮮の相次ぐ核実験やミサイル発射、「核兵器のない世界」をめざすオバマ米政権による核戦略の見直しに加え、「核密約」問題に端を発して自民・民主両党から「非核三原則」見直し論が相次ぎ、日本核武装論も再び台頭する中で、米国の「核持ち込み」を含む核政策をどうするかが、問われることになります。
SSCでは、在日米軍再編の推進で一致。来年の日米安保条約改定50周年に向け、同盟関係の強化についても合意しましたが、1996年の日米安保共同宣言に代わる新たな共同文書については議題となりませんでした。
会合には日本側は外務省の梅本和義北米局長、防衛省の高見沢将林防衛政策局長、米側はキャンベル国務次官補(東アジア・太平洋担当)、グレグソン国防次官補(アジア・太平洋担当)が出席しました。
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