2009年5月29日(金)「しんぶん赤旗」

「追い出し屋」規制を 被害者ら集会

深刻な実態告発


 入居者が一日でも家賃を滞納すると、無断でかぎを交換するなどして退去させる「追い出し屋」被害が多発するなか、法規制を求める集会が二十八日、国会内で開かれました。日本共産党からは、こくた恵二衆院議員が出席しました。

 集会では被害者が証言し、実態を告発しました。家賃の支払いがたびたび遅れていた都内の派遣社員の女性は、「私は母子家庭の母親。追い出し屋は娘の高校受験前夜に意図的にやって来て、深夜三時間も玄関先で『出て行け』と言い続けた」と話しました。

 大阪のアルバイトの男性(38)は、派遣会社に雇い止めされ家賃が支払えなくなった今年二月、かぎを取り換えられ部屋に入れなくなりました。昼間は図書館に、夜中は公園のトイレで過ごし、自殺も考えたといいます。

 追い出し行為は家賃保証会社や管理会社などが大半。サラ金などにはある取り立て規制が、こうした会社にはありません。

 大阪簡裁は二十二日、かぎ交換によって退去を迫ることは居住権の侵害であるとして、貸主・管理会社側に約六十五万円の賠償を命じました。

 追い出し屋対策について国会質問を行ってきたこくた氏は「首相や国交相は被害の実態を知らない。背景には不況のもとでの貧困拡大がある。問題の解決には、居住は権利であるとの立場での接近と公共住宅の充実が必要だ」と強調しました。


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