2009年5月10日(日)「しんぶん赤旗」
模索に応える創作を
民主主義文学会大会始まる
日本民主主義文学会第二十三回大会が九日、二日間の日程で東京都内で始まりました。北海道から九州まで約百二十人が参加し、「転換の時代の始まりに新たな文学運動の創出を」のテーマで討論しました。
開会あいさつに立った吉開那津子会長は「作家はいつも苦しみの中から時代と格闘して書いてきた。今をどう生きるか模索する人々の問いかけに真剣にこたえる創作活動を」と呼びかけました。
田島一事務局長は幹事会報告の中で、この二年間の活動にふれながら「今、政治と社会の激動の中で根本的転換が求められている」と指摘。「社会と人生の真実を描こうとする民主主義文学運動も真価が問われている」とのべ、文学が現実に大きな力を与え、生きる糧になることを『蟹工船』ブームを例に強調しました。
討論では、現代の過酷な労働実態をどう描くのか、小林多喜二をはじめプロレタリア文学の研究を深めていくことの重要性、若い作家が人間性の回復と連帯を描いていることに文学再生の希望が見える、などの発言が相次ぎました。
大会初日には第八回民主文学新人賞の授賞式が行われ、佳作を受賞した小説『送り雛』の大川口好道さん、同じく佳作の小説『煤けた暦』の田中誠さんに賞状が手渡されました。

