2009年5月5日(火)「しんぶん赤旗」

郵便不正 逮捕の「白山会」会長

民主・牧議員と深い仲

一緒に会社設立、献金も


 民主党の牧義夫衆院議員(愛知4区)が、障害者団体向けの割引郵便料金制度悪用事件で逮捕された自称障害者団体「白山会」(東京都文京区)の会長、守田義国容疑者(69)と、一九九七年五月に設立した会社で役員として名前を連ねていたことが本紙の調べでわかりました。


 牧議員は、国会で白山会側に立った質問をしていたほか、守田容疑者側から献金を受け取っていたことが明らかになっています。

 この会社は、「飲食店・喫茶店の経営」「ホテル、旅館等の経営」などを目的に掲げた「日枝商事」。資本金一千万円で、牧議員が代表取締役で、守田容疑者は監査役でした。

 登記簿によると、翌九八年八月、商号を「游心」に変更、守田容疑者が代表取締役に就任しています。牧議員は、同年七月末で退任しました。

 さらに「游心」は、二〇〇三年四月、「東京広域信用調査」にふたたび商号変更、会社の目的も「興信所の経営」「経営コンサルタント業」に変更しました。会社所在地も守田容疑者の自宅となりました。

 牧議員が代表を務める「民主党愛知県第四区総支部」は、東京広域信用調査から〇七年二月と〇八年に十二万円ずつ、計二十四万円の献金を受け取っていたことがすでにわかっています。

 牧議員と守田容疑者のかかわりは、まだあります。

 守田容疑者が、〇七年一月下旬、違法ダイレクトメール(DM)を埼玉県内の日本郵政公社(当時)の二支店に持ち込んだ際、相手に届かなかった場合の返送先が大手家電量販会社「ベスト電器」(福岡市)になっていたため発送を拒否されました。牧議員は、守田容疑者の陳情を受け、秘書が守田容疑者とともに関東支社を訪問、その後、同じ体裁のまま東京都内の新東京(江東区)、銀座(中央区)の両支店からの発送が認められました。

 また、牧議員は〇八年五月の衆院経済産業委員会で、白山会と競合していた兵庫県尼崎市の障害者団体など三団体名義のDMを示し、「社会福祉の名を借りて、こういう商売も横行している」などと批判、守田容疑者側を援護射撃をしていたこともわかっています。

 牧議員は、鳩山邦夫衆院議員(現総務相)の秘書を経て、九七年に民主党本部に出向、〇〇年の総選挙で初当選、現在三期目。 

 大阪地検特捜部は、大型連休明けにも、郵便事業会社(日本郵便)側の立件にも乗り出すとされますが、牧議員と白山会側との密接な関係にもメスが必要です。

写真

(写真)牧義夫現衆院議員と守田義国容疑者が役員欄に名前を連ねる「日枝商事」の登記簿謄本の一部



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