2009年4月27日(月)「しんぶん赤旗」

責任ある中期目標を

「地救ふぉーらむ」閉幕


 地球温暖化防止に向けて和歌山県高野山で開かれていた「地救ふぉーらむ」(MAKE the RULEキャンペーン実行委員会などが主催)は二十六日、「将来世代への責任を果たすに十分な(二〇二〇年までの温室効果ガス排出量削減の)中期目標を決定し、さらにその実効を担保する法制度を早急に整備する」ことを政府に求める「高野山アピール」を採択して閉幕しました。

 同日午前は、中期目標、再生可能エネルギー、温暖化と農業・漁業、持続可能な社会づくりと心の問題など四つの分科会で意見交換しました。

 分科会で講演した環境省の寺田達志地球環境局長は、政府が示した日本の中期目標についての六つの選択肢を説明。国連の会合で議論されてきた「先進国が九〇年比25―40%削減」の目標に関し、「これに沿うような確定を(日本も)していかないと世界に通用しない。それぐらいのことをしなければ、世界第二の経済国として地球に家賃を払うことにならない」と語りました。

 環境エネルギー政策研究所の飯田哲也所長は、最大で「25%削減」という政府の目標案の枠内にとどまらず、温暖化防止に必要な目標をトップダウンで決めるべきだと訴えました。

 環境ジャーナリストの枝廣淳子さんは、中期目標を決めるのは政府の懇談会ではなく首相だとし、新聞の投書など国民の声が重要だと述べました。

 午後は、MAKE the RULEキャンペーンの呼びかけ人でもある冒険家の三浦雄一郎氏が特別講演。昨年登頂したヒマラヤでベースキャンプを設ける標高六四〇〇メートル地点で、氷河が解けて水が滝のように流れテントを張る場所がなくなっているなど、地球上で急速に進行する温暖化を警告しました。

 「ふぉーらむ」には二日間で約七百人が参加しました。



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