2009年4月18日(土)「しんぶん赤旗」

五輪招致「異議あり」

IOC評価委にアピール

スポーツ連盟など


 「オリンピックは好き。でも、この招致計画には異議あり」―。十七日、二〇一六年夏季五輪招致をめざす東京の視察に訪れた国際オリンピック委員会(IOC)評価委員に向けて、新日本スポーツ連盟や自由法曹団、市民運動団体や都民など約四十人が招致反対をアピールしました。

 評価委員が最初に視察した中央区晴海の五輪スタジアム建設予定地で英語と日本語で書かれたプラカードや横断幕を掲げました。国内外の報道陣が駆け寄り、精力的に取材をしていました。評価委員もこの様子を注視していました。

 アピール行動に参加した新日本スポーツ連盟の井上宣(たかし)東京都連盟事務局長は「東京都はスポーツ予算を七割も削ってきた。その一方で、招致の名を借りて、五輪施設だけでなく、道路建設などで九兆円ものお金をつぎ込むやり方は、五輪憲章にも反するし、到底納得できるものではない」と訴えました。

 自由法曹団所属の弁護士、高石育子さんは「招致ファイルに急きょ平和に貢献する五輪と入れたが、これまで憲法を改正したほうがいいと言ってきた石原知事の姿勢は、平和とは相いれない」と思いを語りました。

 評価委員の会場視察は四日間の日程のうちこの日だけ。東京ビッグサイト、国立競技場など三十三会場を回り、各施設の現状や雰囲気、周辺道路の状況などを確認していました。



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