2009年4月17日(金)「しんぶん赤旗」

グアム新基地

米、予算化めど立たず

監査院報告 インフラ整備61億ドル

日本負担に影響も


 在沖縄米海兵隊のグアム「移転」に伴う米領グアムでの米軍新基地建設には、それを支える道路、水、電力など巨額のインフラ整備が必要だが、米側の支出は見通しが立っていない―連邦予算の支出を監査する米政府監査院(GAO)が、議会の軍事委員会などに九日付で送った報告書で指摘していることが判明しました。


 現在国会で審議中のグアム「移転」協定は、海兵隊「移転」の名目でグアムでの米新基地建設に日本の資金を投入させる前例のない条約ですが、日本側の負担だけが突出し、米側の支出は根拠もあいまいなことが浮き彫りになりました。

 同報告は、沖縄から八千人以上の海兵隊員、推定九千人の家族がグアムに移転することに伴う基地強化で、現在十七万一千人のグアムの人口は米兵関連だけで14・6%(二万五千人)増え、作業に従事する労働者の移住で人口はさらに増大するとしています。

 新基地建設には「現在の港湾の能力を倍加する」など島のインフラ整備が不可欠。上下水道の需要は25%増も予想されています。ところが道路、電力供給、上下水、ゴミ処理施設などは、いずれも新たな需要に対処する余裕がありません。

 カマチョ・グアム知事は昨年五月に米議会で、基地強化支援に必要なインフラ整備には二〇一〇会計年度に約六十一億ドル(現在のレートで六千百億円)が必要だと述べました。道路に四十四億ドル、電力に六億七千万ドル、教育に五億九千万ドルなどです。同年のグアムの歳入は推定五億三千万ドル。グアムだけで賄える額ではありません。

 ところがGAO報告によれば、国防総省や内務省など関連政府機関の調整がとれておらず、「グアムでの軍再編が一四会計年度の終了日までに終わるよう保障する(連邦)省庁間予算」確保の見通しは立っていません。

 報告は、グアムでの米軍再編全体には「百三十億ドル(一兆三千億円)以上」が必要だとしています。このうち海兵隊関連経費として百三億ドルの拠出が日米間で合意され、うち日本側負担は六十一億ドルとされています。グアム知事が示したインフラ整備のための六十一億ドルは、これらのほかに必要な経費です。

 グアム「移転」協定は、海兵隊「移転」経費六十一億ドルのうち、日本側が直接財政負担する二十八億ドルの支払いを義務化する一方、米側負担は明記せず、露骨な不平等条約です。このままインフラ整備費の米側支出も保障されなければ、日本側負担に影響が及ぶ恐れもあります。

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