2009年2月25日(水)「しんぶん赤旗」

“子どもの命守れ”

小児病院廃止案撤回求める

植木都議


 東京都が三つの都立小児病院(清瀬小児病院、八王子小児病院、梅ケ丘病院)の廃止条例案を提出したことについて、日本共産党の植木こうじ都議は二十四日の都議会本会議で、「ただでさえ病院が少ない多摩地域に小児医療、周産期医療の広大な空白地域が生まれる」と指摘し、条例案の撤回を求めました。

 植木氏は「都は府中病院敷地内に建設中の小児総合医療センターに機能集約するので充実するというが、墨東病院への機能集約だといって築地産院を廃止した結果を見ても縮小再生産にしかならない」と批判。「小児病院は身近にあってこそ命が助かる。八王子から府中のセンターまで高速道路に出れば二十分というが、高速まで一時間かかる」という母親の訴えを紹介し、「この声をどう受け止めるのか」と迫りました。またNICU(新生児集中治療室)について「多摩地域は大幅に不足しており、三十から五十床増やす必要がある。なぜ(十五床ある)清瀬、八王子を残さないのか」とただしました。

 石原知事は統廃合計画について、医師不足が深刻であり、「限られた医療資源を最大限に有効活用する方策」だとし、小児総合医療センターの開設で「多摩地域の小児医療は格段に向上する」と強弁。

 中井敬三病院経営本部長は、廃止する三地域の小児医療体制について「地元自治体や医師会と連携し対策を講じる」と述べるにとどまりました。

 傍聴した新日本婦人の会中野支部の会員は「小児病院は地域ごとにあることが大切。今ある三つの都立小児病院をなくさないでほしい」と語りました。



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