2009年2月6日(金)「しんぶん赤旗」

「日の丸・君が代」問題

“教育否定する行為”

横浜地裁 原告側が主張し結審


 神奈川県立高等学校・障害児学校の教職員が、県を相手に、卒業式・入学式で「日の丸」に向かって起立し、「君が代」を斉唱する義務がないことを確認する「神奈川こころの自由裁判」が五日、横浜地裁(吉田健司裁判長)で結審しました。判決は、七月十六日に出されます。

 法廷で原告の高等学校教職員は「授業でも生徒との関係でも共同作業のできる関係づくりを基本としてきた」とのべつつ、生徒・教職員集団が主体的に参加し、創造していく卒業式の意義を強調。「卒業式・入学式のあり方に介入する教育委員会のやり方は教育そのものを否定し、学校のあり方を創造していくのでなく破壊している」と批判しました。

 大川隆司弁護士は、起立行為は「習慣的なマナー」「社会的な慣行」との被告側の主張に対し、「日の丸」掲揚、「君が代」斉唱が公立学校で社会的儀礼として習慣化していない歴史や、国旗掲揚、国歌斉唱を義務付けていない先進国の事例を示して反論。国家や天皇に対する忠誠を表明することになる「日の丸」掲揚、「君が代」斉唱を強制されないことが憲法一九条「思想及び良心の自由」の保障になると訴えました。

 裁判後の報告集会には、約六十人が参加しました。

 日本共産党の笠木たかし衆院南関東比例予定候補も裁判を傍聴しました。



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