2009年1月26日(月)「しんぶん赤旗」

新兵獲得担当兵士

ストレスで自殺

米陸軍


 米テキサス州ヒューストン地域を担当する米陸軍の新兵募集大隊の兵士四人がこの四年間に相次いで自殺した問題で、陸軍は二十一日、ストレスなど医学上の問題が原因だったとする結果を公表しました。

 地元紙ヒューストン・クロニクルなどの報道によると、自殺した四人はいずれもイラク、アフガニスタンでの従軍経験がある兵士でした。

 新兵募集活動は「陸軍の中で最も緊張を要する仕事の一つ」といわれます。ヒューストンの大隊では「週六日ないし七日、一日十二―十四時間働くのが普通」。多くは基地から郊外の駐在所まで長時間通勤を強いられるうえ、「月に最低二人の新兵を獲得しなければ、超過勤務を命ぜられたり、降格や低い勤務裁定で脅されたりする」といいます。

 この問題では、地元選出のコーニン上院議員(共和)が陸軍に調査を要求。二〇〇八年十一月にグーレン陸軍長官が調査官を指名しました。

 公表された調査結果は「(大隊)司令部の風潮やストレス、個人的な問題、医療上の問題」があったことを指摘。ただ自殺した四人には、イラク、アフガン従軍による心的外傷後ストレス障害(PTSD)はなかったとしています。

 陸軍は二月十三日に異例の「任務解除」日を設け、担当者に自殺防止に関する訓練を行うことを決めました。(山崎伸治)


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