2009年1月21日(水)「しんぶん赤旗」

ソマリア沖派兵了承

自民・公明 ３月上旬にも新法案

　自民・公明両党は二十日、「海賊対策等に関するプロジェクト･チーム（ＰＴ）」の四回目の会合を国会内で開き、海賊対策を口実に、自衛隊法の「海上警備行動」発令でソマリア沖に海上自衛隊を派兵させるべく政府に要請することで大筋合意しました。

　また、同沖へ海自を派兵する新法案を政府が三月上旬に国会に提出することを目指すことでも一致しました。

　現行法に基づく海自派兵案は今後、自民・公明両党内で議論され、二十二日のＰＴ会合で決定します。同日中に麻生太郎首相に結論を持っていくことも「ありうる」（ＰＴ座長の中谷元・元防衛庁長官＝自民）としています。新法に関する議論は来週から入る予定です。

　試案の概要説明によれば、司法権を有した海上保安庁職員を海自艦船に乗せて海賊に対処します。保護対象は日本籍船、外国籍船の日本人乗組員・乗客、日本の船舶運航事業者が運航する日本関係船舶のほか、外国籍船に積載されている日本の積み荷も「該当しうる」としています。

　調整が難航しているとされていた武器使用については、船体射撃など大幅な要件拡大を検討。現行法に基づいて緊急避難や正当防衛に限定するとしながら、「いろんなケースがある」（中谷氏）として、具体的な武器使用基準は防衛省などによる非公開の交戦規則（ＲＯＥ）で定めることにしました。

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