2009年1月13日(火)「しんぶん赤旗」

イスラエル軍

予備役数千人投入

ガザ 大規模地上戦突入か


 【カイロ=松本眞志】イスラエル軍は十二日、予備役数千人をガザ地区に投入したと公表しました。攻撃の新たな段階に入るとの懸念がうまれています。

 カタールの衛星テレビ・アルジャジーラによると、イスラエル軍は数万人規模の予備役を動員。その一部数千人がガザ地区に入りました。戦車部隊がガザ市北部、東部で待機し攻撃命令を待っているとの情報のほか、空軍機がガザ市の境界付近を空爆し、同市の入り口三カ所で地上戦が開始されたとの情報もあります。ガザ地区南部では武器密輸を阻止するとして「地下道」を破壊するための空爆が続けられています。

 イスラエルのオルメルト首相とリブニ外相、バラク国防相は十一日の閣議で、地上攻撃強化の方針を確認。オルメルト氏が「ガザでの軍事作戦の目標達成は近い」と発言したと報じられていますが、大規模地上攻撃計画を隠ぺいする策略との指摘もあります。

 ハマス側のロケット砲攻撃は、十一日に二十発。ハマスのメシャル政治局長は十日、「ガザ戦争は中東和平プロセスを終結させた」と宣言し、戦闘継続の構えを崩さず、アラブ諸国に対してイスラエルに圧力をかけるよう呼びかけました。

 イスラエルとハマスは、即時停戦を求める国連安保理決議を拒否する一方、エジプト仲介の調停協議には関与し続けています。首都カイロでは、エジプト側がそれぞれと個別に折衝しています。


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