2009年1月10日(土)「しんぶん赤旗」

イスラエル首相

安保理決議を無視

ブルドーザーで民家破壊


 【カイロ=松本眞志】イスラエルのオルメルト首相は九日、国連安保理の即時停戦決議を受け入れず、ガザ地区攻撃を続行する意向を示しました。カタールの衛星テレビ・アルジャジーラによると、イスラエル軍は八日夜から九日早朝にかけて五十カ所を空爆。地上攻撃ともあわせ、少なくともパレスチナ人十二人が犠牲となりました。

 ベイトラヒヤでは戦車による砲撃で一家六人が死亡。南部のエジプトとの境界付近では住民数千人が家を離れ、ハンユニスでは、イスラエル軍が地下道破壊作戦の一環として住民の家をブルドーザーで破壊しているとされます。昨年の大規模空爆開始後、ガザ地区住民の犠牲者は七百八十人にのぼり、うち二百人以上が子どもです。負傷者は三千三百人です。

 一方、イスラム武装抵抗組織ハマスの抗戦も衰えをみせていません。九日にロケット砲弾六発、八日には二十発をイスラエル領内に撃ち込みました。ガザ市周辺を中心とする地上戦はし烈な様相を見せ、イスラエル軍精鋭のゴラン歩兵旅団の将校が八日の戦闘で死亡、戦車兵二人がハマス側の狙撃や対戦車ロケット砲攻撃で死亡しました。イスラエル軍側はこれまでに兵士・将校十人が死亡したと報じています。市民の犠牲は三人です。


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