2009年1月3日(土)「しんぶん赤旗」

「市場原理主義は破たん」

英首相、雇用策を約束


 【ロンドン=岡崎衆史】ブラウン英首相は一日、国民向けの新年のメッセージを発表し、金融、経済危機を通じて市場原理主義の破たんが明白になったと昨年を振り返るとともに、不況脱出のため雇用支援、環境対策などを充実させると約束しました。

 ブラウン首相は金融、経済危機に見舞われた昨年について、「野放しの自由市場の原理が最終的に追放された」と述べ、市場が万能だとする新自由主義の理論の誤りが完全に明らかになったとの見方を示しました。

 首相はまた、経済対策としてハイテク産業や環境分野での雇用創出、職業訓練を重視すると表明。環境問題では気候変動問題を特に取り上げ、「何もしないことによる危険はあまりにも大きい」と警告。米国のオバマ次期大統領と協力して、二〇一三年以降の温室効果ガス削減の枠組みで年内の国際合意を目指すと述べました。

 首相は、この合意に達する上で最も貧しい人々への支援を重視する意向を示しました。



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