2008年12月31日(水)「しんぶん赤旗」

大前進 解雇撤回へ

08 職場のたたかい


 非正規労働者を寒空の下に放り出す派遣、期間工の大量解雇が相次ぐなか、労働組合に結集し、解雇撤回、正職員化を求めるたたかいが広がっています。この1年、労働者、労働組合のたたかいは、大企業の横暴を告発、大きな前進を勝ち取りました。


雇い止め

 いすゞ自動車では十二月、非正規労働者がJMIU(全日本金属情報機器労組)いすゞ自動車支部を結成。契約途中で解雇を通告された期間社員五百五十人の解雇を撤回させました。

 大分キヤノンでは請負労働者が、「大分地域労組大分キヤノン・日研総業分会」を結成。団体交渉で一人五万円の「越年資金」の支給を勝ち取りました。

 自動車メーカー・マツダ(本社・広島県)防府工場(山口県防府市)では、派遣労働者(全労連傘下のローカルユニオン宇部の組合員)が派遣元と団体交渉し、雇い止めを撤回させました。

 こうしたたたかいに押されて厚生労働省は十二月、「非正規切り」防止の通達、パンフレットを発表しました。

 深刻化する雇用不安を解決するために日本共産党は、企業と政治の責任を問い、志位和夫委員長がキヤノン、いすゞ自動車、トヨタ自動車、日本経団連と直接会談して社会的責任を果たすよう求め、麻生首相と直接会談して対策を求めるなど、労働者のたたかいを励ましました。

名ばかり管理職

 肩書だけ「管理職」にして残業手当を支払わずに働かせるやり方にたいする労働者の告発も今年の目立った特徴です。

 日本マクドナルドでは、直営店長が裁判に訴え、一月、東京地裁が「店長は管理・監督者にあたらない」と判決。残業代七百五十五万円の支払いを同社に命じました。紳士服大手の青山商事、コンビニエンスストア「SHOP99」の全直営店店長の残業代支給が実現しました。

 過労死、過労自殺問題では、日本ヒューレットパッカード社の男性元社員(31)の労災認定など、勝利が相次ぎました。

思想差別

 働きやすい職場をめざして活動する日本共産党員、労働者への昇進・昇格差別とのたたかいは、東芝で四月、労働者九十六人の処遇是正、解決金支払い、再発防止の全面和解協定が結ばれました。

中央労働委員会

 不当労働行為の救済にあたる中労委の第三十期労働者委員に全労連推薦の淀房子さん(61)=前・全医労(全労連加盟)副委員長=が任命されました。一九八九年の労働戦線再編後初めて連合以外からの任命です。



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