2008年12月17日(水)「しんぶん赤旗」

年金3万4千円から後期医療・介護保険料

“生活苦 戦中と同じ”

高齢者 座り込み 老地連が厚労省前


 「後期高齢者医療はキッパリ廃止せよ」の横断幕、段ボールで作った机、ブルーシートを敷きつめ、十六日、厚生労働省前に二十人近くが座り込みました。背広姿の若者がすっと手を伸ばし、カンパ箱にお金を入れ通り過ぎて行きました。全国老後保障地域団体連絡会(全国老地連)の二〇〇九年度予算への要求行動です。

 香川県高松市から参加した女性(89)は「生活の苦しさは戦時中と同じようなもんです」

 一カ月の収入は国民年金三万四千五百円。そこから介護保険料千九百五十円、後期高齢者医療保険料千百五十円が引かれます。残りは三万千四百円です。

 「これで生活できますか?」

 戦後、家政婦をして一人で子どもを育ててきました。今もヘルパーをして月三万円の収入を得て、野菜を少し作りなんとか生活しています。

 「子どもの時は貧乏や、学校もいっとらんと差別された。この年になって今度は医療差別か。黙っとたんでは人権も尊厳もない」と話します。

 後藤迪男(みちお)事務局長(71)が、後期高齢者医療制度のほかに介護保険料の値上げ反対、社会保障費二千二百億円削減ストップなど十九項目の要求を掲げ、「本気でやらないと迫力が出ない。十九日まで座り込む」とあいさつしました。

 座り込み参加者が一言ずつ発言。東京都足立区の女性(61)は、社会保障の財源が争点になってきていることについて「米軍への思いやり予算二千五百億円をやめれば、二千二百億円削減しなくてすむ」と話しました。

 日本共産党の小池晃参院議員、笠井亮衆院議員もかけつけ、「生活を守る運動が大きく盛り上がっている。命を大切にする政治をつくるため力を合わせましょう。無理をせず体に気をつけて」と参加者を激励しました。



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