2008年12月10日(水)「しんぶん赤旗」
保育に契約制
市町村の責任が後退
厚労省提案
厚生労働省は九日、市町村の保育実施義務を基本とした現行の保育制度を改変し、利用者と保育所との「公的契約」を中心とした新たな仕組みを導入する案(第一次報告案)を明らかにしました。同日の社会保障審議会少子化対策特別部会(大日向雅美部会長)に示したもの。
第一次報告案で示した「公的契約」は、市町村は関与しますが、入所申し込みや保育料支払いは利用者が保育所に直接行う方式です。市町村がほとんど介在しない「直接契約」という方式ではないものの、市町村の保育の実施責任を後退させ、保育の「市場化」拡大に道を開くものです。
現行制度の問題点を▽市町村の財政制約等のなか、保育が受けられないことも許容している▽窓口で需要が抑制されやすい―などと列挙。「スピード感あるサービス量の抜本的拡充が困難」だと結論づけています。
今後の保育制度の姿として▽保育の必要な人には例外なく受給権を付与する▽保育所には入所を拒否できない応諾義務を課す―などと打ち出しました。しかし、「受け皿」を増やすことについての具体策は先送りしています。
保育の質の確保を目的とした全国一律の最低基準については、自治体に委ねるなどの「検討」が必要としました。
特別部会は月内にも結論を出す予定です。

