2008年11月6日(木)「しんぶん赤旗」

相互の信仰を理解

カトリック イスラム

宗教者対話始まる


 ローマ法王庁とイスラム教指導者による関係改善のための常設的な対話「カトリック・イスラム・フォーラム」の第一回会合が四日、バチカン市国で開幕しました。会合には両宗教からそれぞれ二十八人の聖職者、宗教学者が出席。六日までの三日間、宗教の自由などのテーマで対話が行われます。

 カトリックとイスラム教の関係は二〇〇六年にローマ法王ベネディクト十六世がドイツのレーゲンスブルクでの説教でイスラム教と暴力を結びつけたとイスラム側からとられる発言をしたことから緊迫。世界のイスラム宗教指導者、宗教学者百三十八人が昨年十月、ローマ法王らにあてた声明「共通の言葉」を発表、互いの信仰への理解の改善を通じて相互尊重を促進するための新たな対話を呼びかけました。

 ローマ法王はその後、この発言について遺憾の意を繰り返し表明し、トルコ・イスタンブールのブルーモスクを訪問するなど関係修復を試みてきました。

 フォーラムの常設は、ことし三月、「共通の言葉」を発表したイスラム教指導者代表とローマ法王庁の会談で決まったもの。今回の会合には、イラク、シリア、パキスタンなどイスラム教多数派諸国内のカトリック少数派、米国、カナダ、英国などの諸国内のイスラム教少数派のそれぞれの代表も加わっています。


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