2008年11月2日(日)「しんぶん赤旗」

給付一回 増税毎回

消費税10%なら年16万円増 4人家族

自・公の「追加経済対策」


 生活不安を取り除くどころか、不安が増すばかりじゃないか―国民の怒りを呼んでいるのが、麻生自民・公明政権が十月三十日、発表した追加経済対策です。“目玉”の「給付金」支給は一年限り。しかも、三年後からは、もれなく消費税増税による税金の取り立てがついてくるというのですから驚きです。まるで家計から元気を奪う“大増税つきクーポン券”です。四人家族で見てみましょう。


図

(イラスト)井桁裕子

 麻生自公政権が追加経済対策として打ち出した総額二兆円規模の「定額給付金」。四人家族の場合、約六万円が支給されるとしています。

 しかし、自公政権が小泉内閣以来、押し付けてきた庶民負担増を帳消しにすることはできません。

 定率減税廃止、高齢者の年金課税強化や相次ぐ社会保障改悪で、庶民に押し付けられた負担増の総額は、二〇〇八年度には年間約十三兆円に達しています。単純平均すると国民一人あたり年約十万円、四人では年約四十万円の負担増が押し付けられています。

 定率減税廃止だけでも、負担増額は年間約三・三兆円。たった一度限りの二兆円規模の「定額給付金」ではこの負担増すら取り戻せません。

 さらに、庶民を待ちうけるのは麻生首相が宣言した三年後からの消費税増税です。麻生首相は十月三十一日、記者団に税率を問われ、「それ(=消費税率10%)くらいのものがいるのではないか」と明言しました。

 税率10%に引き上げられると平均的な四人家族の場合で、年間約十六万円の負担増になります。

 選挙向けに「定額給付金」をばらまき、後で何倍にもして税金を取り立て続けるだけではありません。海外子会社の利益の非課税化や証券優遇税制の延長など、大企業・大資産家減税のツケを消費税増税でまかなおうというのが、麻生自公政権の狙いです。



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