2008年9月12日(金)「しんぶん赤旗」

アフガン

勝利確信できない

米統参議長が議会で証言

イラク戦争で国防長官 “次期政権も関与を”


 【ワシントン=鎌塚由美】米国のゲーツ国防長官とマレン統合参謀本部議長は十日、イラクとアフガニスタン情勢について下院軍事委員会で証言しました。ゲーツ長官が、イラク戦争は「最終盤に入った」と述べる一方で、マレン議長は、アフガン戦争は「勝利していると確信できない」と語りました。

 ゲーツ長官は、ブッシュ大統領がイラクの米軍を一部削減すると発表したことに触れ、「態勢の変化は、紛争の性格の根本的な変化を反映している」とし、「(戦争の)最終盤に入ったと確信する」と語りました。一方、「司令官たちは、われわれの前進が揺るぎないと必ずしも確信しておらず、多くの課題と逆戻りの可能性があると考えている」とし、性急な撤退論にクギを刺しました。ゲーツ氏は、次期政権は「今後もイラクへの関与が求められることを念頭においておくべきだ」と語りました。

 マレン議長は、アフガニスタン情勢について、旧政権勢力タリバンの再興やパキスタンの不安定化などを指摘し、「アフガンで勝利していると確信できない」と率直に認めました。その上で、「(パキスタンとアフガンの)国境の両側を含む地域における、より包括的な軍事戦略が必要だ」と表明。ブッシュ大統領が前日に発表した約四千五百人の増派規模は、現地司令官の要請する規模とは「見合っていない」と述べ、さらなる増派が必要との考えを示しました。



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