2008年9月9日(火)「しんぶん赤旗」

政党報道 公正・公平に

共産党がテレビ各局に要請


 日本共産党の植木俊雄広報部長は八日、地上波の在京テレビ各局の政治部長・同代理に「政治・選挙企画と報道にかんする申し入れ」をおこないました。

 申し入れでは、福田康夫首相の政権投げ出しで、政局が一気に解散・総選挙へつきすすむなか、一部のテレビ局の政治番組、報道で一政党の党首選挙を国民参加の選挙であるかのように扱ったり、特定の政党代表だけをよんで討論させるなどの放送がおこなわれていると指摘。そのなかでは、当事者が総裁選を総選挙の前哨戦との認識で扱うなど、事実上、「選挙の企画」となっている以上、「政党・議員を公正・公平に扱うのが当然のこと」だとのべています。

 そのうえで、(1)政党の扱いと報道は公正・公平におこなうこと(2)政党代表に聞くという企画とともに各党の独自性、違いもわかるよう討論企画を積極的に検討されること―を要請しています。

 応対した各局の政治部長らは「承りました」「ご指摘のとおり、自民党総裁選は総選挙の前哨戦としておこなわれている。このもとで、共産党が放送法上、不偏不党を求められるのは当然だ。提起を踏まえて対応したい」などとのべました。


政治・選挙企画と報道にかんする申し入れ

 日本共産党の植木俊雄広報部長が八日、在京テレビ各局などにおこなった「政治・選挙企画と報道にかんする申し入れ」の全文は次の通りです。

 秋の臨時国会をまえにした福田首相の突然の辞任は、安倍前首相の政権投げだしに続くもので、まさに政権与党の解体状況をまざまざと示すものとなりました。そして今、新しく選ばれる自民党総裁=首相が解散・総選挙による国民の審判をうけないまま政権を運営するということが許されない状況になっています。政局は一気に解散・総選挙へとつきすすんでいます。

 このもとで一部のテレビ局の政治番組、報道において、本来的には一政党の党首選挙であり、党員しか参加できない選挙を、まるで国民参加の選挙であるかのように扱い、特定の政党代表だけをよんで討論させるなどの放送がおこなわれました。それは総裁選挙がテーマでも、中身は解散・総選挙に臨む与党の構えや活動を一方的に語らせるというものでした。解散・総選挙が現実的になっており、番組当事者も自民党の総裁選挙が、総選挙の前哨戦になっているとの認識にたって、質問しています。こうして事実上、選挙の企画となっている以上、政党・議員を公正・公平に扱うのが当然のことです。特定の政党だけ、自民党、民主党だけに限定して番組を企画し、報道することはこれらの支持に収斂(しゅうれん)されない国民が増え、多数をしめている状況からみても適切ではないと考えます。それは、民主主義の公器でもある放送の本来のあり方からみても重大といわざるをえません。

 ついては次の点で、番組の編成と企画が検討されるよう、ここに要請いたします。

 第一、政党の扱いと報道は公正・公平におこなうこと

 第二、政党代表に聞くという企画とともに各党の独自性、違いもわかるよう討論企画を積極的に検討されること

 テレビ局各社・番組編成・報道局長 御中
 日本共産党中央委員会
 2008年9月8日


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