2008年9月6日(土)「しんぶん赤旗」

麻生幹事長の親族が役員の会社

汚職企業の事業継承


 国立身体障害者リハビリテーション病院(埼玉県所沢市)の医療機器納入をめぐる汚職事件で、社長が逮捕された医療機器販売会社「ヤマト樹脂光学」(東京都千代田区、資本金四億九千四百五十五万四千円)のコンタクトレンズ事業部の事業継承をした会社の役員に、自民党の麻生太郎幹事長(衆院福岡8区)の親族が名前を連ねていたことが五日、わかりました。

 この会社は、医療系投資会社「キャピタルメディカ」(東京都港区、資本金八億五千五百万円)。

 ヤマト樹脂光学は、事業拡大にともない借入金が膨らんだうえ、七月末にコンタクトレンズ消毒液の使用期限偽装が発覚し、製品の自主回収を迫られ、約二百二十六億円の負債を抱えて、八月八日に東京地裁に自己破産を申請。同十一日に同地裁から破産手続き開始の決定を受けましたが、同日付で、キャピタル社が事業継承することでヤマト社と合意、関係者から手際のよさが指摘されています。

 キャピタル社の登記簿などによると、麻生幹事長の甥(おい)の麻生巌氏が二〇〇六年三月に、「社外取締役」に就任しています。同氏は、麻生幹事長の弟で、福岡県内を中心に六十四社の企業を擁する麻生グループの中核企業「麻生」(福岡県飯塚市、資本金三十億八千万円)の麻生泰社長の長男。「麻生」専務でもあります。

 麻生幹事長の資金管理団体「素淮(そわい)会」と、麻生幹事長が支部長の「自民党福岡県第八選挙区支部」は、本紙の調べで判明しただけでヤマト社から二百五十万円の献金を受け取っています。


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