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2008年9月5日(金)「しんぶん赤旗」

民主の報告書は盗用

都税765万円使った海外視察

共産党都議団が告発


 七百六十五万円の税金を使って、観光地として有名なブラジルのイグアスの滝などを視察した民主党の東京都議が、作成した調査報告書の結論部分を、他人の論文を盗用していた事実が四日、日本共産党都議団の調査で明らかになりました。都議会では自民、民主、公明各党による多額の税金を使った豪華海外視察に都民から批判があがっており、今回の盗用発覚で海外視察の中止を求める声がさらに広がるのは必至です。

 視察を行ったのは民主党の大沢昇(団長)、岡崎幸夫、猪爪まさみ、大西さとるの各都議。四氏は二〇〇六年十月、都議会派遣の調査団の形で、ブラジルのサンパウロ、フォース・ド・イグアス、クリチバの各市を十日間で、一人あたり百九十一万円を使って視察。翌年三月に都議会が発行した海外調査報告書(A4判二十七ページ)は、最後の総括部分で、「ブラジルにおける環境・エネルギー政策」と題した四ページの文章を掲載しました。

 ところが、この文章は、社団法人日本ブラジル中央協会(東京都港区)発行の『ブラジル特報』〇五年十一月号が掲載したJETRO(日本貿易振興機構)の大岩玲氏のレポート「世界の注目を浴びるブラジルのサトウキビ・エタノール」をそっくり盗用していました。

 記者会見でこの事実を明らかにした日本共産党都議団の吉田信夫幹事長は「意図的で悪質な盗用で、都民を裏切る行為だ。民主党調査団は都民に謝罪し、費用を全額都に返還すべきだ。また、自民・民主・公明各党が行ってきた豪華海外視察は中止し、全面的に再検討すべきだ」と述べました。

民主が謝罪

 都議会民主党の田中良幹事長と調査団の四氏は記者会見で、「結果的に盗作と指摘されてもやむを得ない報告書を作成してしまった。都民に深くおわびします」と謝罪し、旅費の返還については今後検討していくと語りました。

 江東区民オンブズマンの鈴木康吉事務局長の話 都議会の海外視察は本当に必要なのか疑問だ。観光旅行のような豪華視察をして、その報告書が他人の論文の盗用だったというのはあきれる。視察で使った税金は返すべきだ。

101行中 95行は丸写し

 民主党の東京都議四氏が税金で行ったブラジル視察(二〇〇六年十月)の報告書で、末尾に「調査の総括」として載せたA4判全四ページの文章は、百一行中、94%にあたる九十五行が盗用したもので、JETRO(日本貿易振興機構)の大岩玲氏のリポートからの盗用でした。

 民主党の調査団長を務めた大沢昇都議は四日の記者会見で、大岩氏のリポートを転載することについて、JETROに電話して了承をもらったと説明しました。

 これに対しJETRO広報部は「大沢氏が転載の許可を求めてきたという事実は、記録では確認できなかった。出典が明記されていなかったのは遺憾だ」と話しています。

 民主党都議の調査報告書の盗用部分で、大岩氏のリポートと異なっているのは、「七三年」を「一九七三年」に直したり、語尾や表現の一部を変えた程度です。

 末尾の結論部分も「一方」「今後の」などの表現を挿入したぐらいで、あとは大岩氏のリポートをそのままなぞっています。


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