2008年8月22日(金)「しんぶん赤旗」

主張

「やかましい」発言

太田農水相は謝罪し撤回せよ


 食の安全対策に関連して、「消費者がやかましいから」などと発言した太田誠一農水相にたいし、批判が広がっています。

 太田氏の発言は、「食の安全」に責任を負う閣僚の発言として、とうてい許されるものではありません。太田氏は明確に謝罪し、発言を撤回すべきです。福田康夫内閣が掲げる「消費者重視」の看板も、国民に信用されません。

麻生発言が「火に油」

 太田氏の発言は、福田内閣の改造で農水相に就任してから一週間ほどしかたたない十日のテレビ番組で、中国製の冷凍ギョーザによる中毒事件に関連して行われたものです。「消費者がやかましいから(食の安全を)徹底している」などというのは、果たすべき自らの責任を棚に上げ、消費者を敵視したととられて当然です。

 太田氏は、「日本は消費者が安全性についても堂々とモノをいえる社会だという意味で使った」などと釈明していますが、発言後、謝罪も撤回もしていません。

 しかもこの発言に「火に油」を注いだのが、自民党の麻生太郎幹事長です。十九日の記者会見で、太田氏と同じく福岡県の出身であることをあげ、西日本では「やかましい」は「騒々しい」という意味ではなく、「よく知っているという意味だ」と弁護したのです。

 いったん発言しておいて、その後に問題になると、発言の真意は別のところにあるなどと言い訳し批判を免れようとするのは、責任ある態度ではありません。

 太田氏の発言はテレビ番組という公の場で行われたものです。発言は単に失言といったものではなく、閣僚としての責務に反する暴言です。謝罪も撤回もせず、あれこれ言い訳するだけで済まそうとするのは、公人としての自覚にいちじるしく欠ける行為です。

 だいたい、太田氏の「やかましい」発言については、福田首相も「あまり適切な言葉ではない」と認め、町村信孝官房長官が電話で注意したことになっているのではないのか。閣内からも野田聖子消費者行政担当相らの批判が出ています。太田氏や麻生氏が言い訳するのは、開き直り以外のなにものでもありません。

 「やかましい」発言について言い訳を重ねる太田氏らの態度からは、「食の安全」をめぐる政府の政策への国民の批判に向き合う、真剣な姿勢は全くうかがえません。

 中国製の冷凍ギョーザ中毒事件にしても、原因と責任の追及が求められるのはもちろん、輸入食品の検査体制など「食の安全」を確保する政府の対策に、重大な疑問が投げかけられています。国民の信頼を回復する責任を果たさないで消費者を敵視するような態度を続けるのでは、それこそ「やかましく」批判されて当たり前です。

政権全体の責任にも

 この問題を太田氏や麻生氏だけの問題として片付けるわけにはいきません。太田氏は現職閣僚であり麻生氏は与党・自民党の幹事長です。あくまで発言の謝罪も撤回も認めないなら、任命権者である首相をはじめ政権そのものの責任が問われることになります。

 かつて「投票日に有権者は寝ていてくれればいい」と発言した首相が選挙で大敗しました。批判に耳を貸そうとしないなら、結局は世論と運動で追い詰められることになるのは避けられません。


もどる
日本共産党ホーム「しんぶん赤旗」ご利用にあたって
(c)日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 TEL 03-3403-6111  FAX 03-5474-8358 Mail info@jcp.or.jp