2008年8月4日(月)「しんぶん赤旗」

ドイツ 奨学金10%増額

受給 新たに10万人

物価高などに対応


 ドイツの連邦教育促進法に基づく奨学金(バーフェク)が八月一日から約10%アップしました。最高額は五百八十五ユーロ(約九万七千円)から六百四十三ユーロ(約十万七千円)になり、学生から歓迎されています。


 物価高や地方での大学授業料導入の動きに合わせ、低所得の学生支援のため、政府が七月にバーフェク奨学金の予算をこれまでの約十一億ユーロから十四億ユーロに増額することを決めていました。最高額の変更のほか、受給資格者の両親の所得制限を緩和し、新たに十万人が増える見込みです。

 奨学金は連邦政府と州政府が負担し、大学生のほか専門学校や職業学校の生徒、普通教育中等学校の上級学年生徒に支給。大学生は半額無償、半額が貸与ですが、そのほかの生徒には無償支給です。

 支給額は教育機関の種類、両親と同居しているか、自分で家賃を負担しているか、奨学生自身の収入の有無によって異なります。

 ドイツの大学生二百万人中、バーフェク奨学金を受給しているのは約五十万人。受給者の半数は最高額を受給しています。

 一方、大学授業料導入の動きについては、ヘッセン州が六月に大学授業料を無償に戻すことを決めるなどストップをかける動きが強まっています。現在、徴収する州が七、しない州が九となっています。(片岡正明)


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