2008年8月2日(土)「しんぶん赤旗」

米軍低空飛行

3県知事が「中止を」

兵庫・徳島・愛媛 外相に要請


 中国、四国地方で七月、米軍機の超低空飛行が繰り返されています。住民らの目撃情報から、山口県の米軍岩国基地を離陸し、徳島、愛媛、兵庫の三県上空を飛行して同基地に着陸したと考えられ、住民に恐怖と不安が広がっています。三県の知事は低空飛行の中止を求める要請書をそれぞれ、高村正彦外務相あてに提出しました。

 超低空飛行が目撃されたのは七月十五、十六の両日と二十二日。住民から「爆音にたまげて店の外に飛び出した」「橋に当たるぐらいの超低空で飛んでいた」「黒煙をあげ、墜落するかと思った」との声があがっています。

 同地方ではこれまでにも、米軍機の低空飛行が繰り返されてきましたが、海軍や海兵隊所属の空母艦載機の飛行が中心でした。今回目撃されたのは、沖縄の米空軍嘉手納基地所属のMC130特殊作戦支援輸送機とみられます。同機は特殊部隊のパラシュート降下による潜入などを任務とするプロペラ機です。

 在日米軍司令部は米軍機であることは認めていますが、飛行ルートや目的、機種などについては明らかにしていません。防衛省はC130輸送機だと確認しており、空軍機による同地方での低空飛行訓練は、米軍の訓練強化を物語っています。

 徳島県の飯泉嘉門知事は二回、要請書をだし、低空飛行を「まことに遺憾」と表明。二十九日には上京して高村外相に要請書を手渡しました。兵庫県の井戸敏三知事は十七日付、愛媛県の加戸守行知事は二十三日付の要請書を、県の東京事務所を通じて外務省に提出。両氏とも「大惨事につながりかねないものであり、憂慮しています」とのべています。



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