2008年7月29日(火)「しんぶん赤旗」
伊共産主義再建党大会が閉幕
【キアンチアーノ=浅田信幸】イタリア中部キアンチアーノで二十四日から開かれていたイタリア共産主義再建党第七回大会は二十七日、前政権で共同していた民主党との連携を原則的に拒否し、共産主義政党としての独自性を追求する大会最終文書を出席代議員の53%の賛成で可決しました。また二百八十人の全国政治委員会(中央委員会)を選出して閉幕しました。
同日夕開かれた全国政治委員会は新しい書記長にパオロ・フェレーロ前社会連帯相(48)を選出しました。
同党は、四月の総選挙で上下両院の全議席を失いました。「やり直そう」をスローガンにした今大会では、今後追求すべき基本路線をめぐり、党内が五派に分かれて争う厳しい論戦が繰り広げられました。
総選挙後に誕生したベルルスコーニ右派政権に対抗するため、ジョルダーノ前書記長ら旧指導部派は、政治的に幅広い「左翼党」の結成を視野に入れた方針を提起。これに対し他の四派は、互いに重点の置き方が異なるものの、共産主義政党としての独自性強化を主張しました。
大会では旧指導部派が47%の支持獲得にとどまり、五派のいずれの方針も承認を得られない状況でしたが、最終日になって反旧指導部派の四派が大会最終文書案で合意、党内多数派を形成することになりました。
他方、旧指導部派は「左翼のための再建(党)」を掲げる党内潮流の結成を宣言しました。
日本共産党中央委員会は、イタリア共産主義再建党第七回大会に「当面する困難の克服」を期待するメッセージを送りました。また大会には、日本共産党を代表して浅田信幸「しんぶん赤旗」外信部長が出席しました。