2008年7月21日(月)「しんぶん赤旗」

北方転地演習やめよ

矢臼別平和委など抗議

北海道別海町


 北海道の米海兵隊矢臼別移転反対釧根連絡会と矢臼別平和委員会は十九日、陸上自衛隊矢臼別演習場での北方転地演習に抗議するとともに、同演習場内の反戦地主・川瀬氾二さんの牧場で矢臼別のつどいを開きました。

 北方転地演習には陸自第三師団(兵庫県)から三千百人、車両千台、戦車十四台、火砲十七門が参加し九日から実弾演習を強行しています。矢臼別平和委員会には、周辺住民から「砲撃のたび、車が家にぶつかってくるような衝撃がある」と苦情が相次いでいます。

 別海町の演習場前国境四差路での抗議行動には、地元や釧路や根室から五十人が参加。別海町の酪農家、上出五郎さんは「私は戦前軍隊に入ったが、振り返れば間違っていた。自衛隊のみなさん、海外で武力行使をする訓練はやめるべきだ」と訴えました。

 渡辺清司さんは「農業は人間の生存に欠くことができない。酪農郷で人の命を奪う訓練はやめてほしい」と呼びかけました。

 つどいは、一九八七年に自衛隊が川瀬牧場を鉄条網で囲い込み、出入りをできなくした事件を契機に翌年から開催し、二十年です。

 つどいでは、今重一弁護士が空自のイラクでの活動を違憲と判断した名古屋高裁判決について講演。恵庭訴訟、長沼訴訟などの裁判闘争の歴史を振り返り、「戦争や軍隊によって、自分たちのどんな権利が傷つくかを語り合うことが大切です」と強調しました。


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