2008年7月8日(火)「しんぶん赤旗」

風力発電2000基 海上に

温暖化対策 5兆円投入

ドイツ


 地球温暖化対策として注目されている再生可能エネルギーの一つ、風力発電をドイツ政府が大幅に増やす計画が六日、明らかになりました。(片岡正明)


 ドイツのティーフェンゼー運輸・建設相が同国紙ウェルト日曜版六日付で公表したもの。政府計画によると、同国の北海とバルト海の海上に三十のウインドファーム(風力発電機を集中させた風力発電所)を建設、計二千基の風力発電機(総発電力一万一千メガワット)を設置します。建設費用は約三百億ユーロ(約五兆円)の見込みです。

 ドイツでは地球温暖化対策の一つとして、二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガスをほとんど発生させない風力、太陽光、水力、バイオマスなどの再生可能エネルギーに力を入れてきました。

 二〇〇七年には再生可能エネルギーの全電力消費量に占める割合が14・2%ですが、二〇二〇年までに30%にするという目標を掲げています。

 ドイツの風力発電は〇六年末現在の二万メガワット。計画が順調に進めば二〇三〇年の目標二万五千メガワットを大きく上回ることになります。

 ドイツは太陽光発電も風力発電も世界一ですが、風力発電は陸地における設置がほぼ限界に達し、〇四年以降の伸び率はにぶっていました。今回の計画は、風力発電機を海上にも展開するというもの。隣国デンマークでは海上風力発電が普及しており、独政府は技術や環境問題もクリアできるとみています。

 海上風力発電は地形や建物の障害がなく、より安定した発電が可能とされています。



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