2008年6月25日(水)「しんぶん赤旗」

中国副主席 初の外遊

北朝鮮からサウジまで

「核」「原油」を協議


 中国の習近平国家副主席が、今年三月就任以来初めての外遊を続けています。十七日に出発し、北朝鮮、モンゴル、サウジアラビア、カタール、イエメンと、アジア二カ国、中東三カ国を歴訪中です。


 習氏は十八日、最初の訪問先の北朝鮮で金正日(キム・ジョンイル)朝鮮労働党総書記と会談しました。

 北朝鮮の核問題について習氏は、「六カ国協議は一時の困難を克服、再び前進するチャンスだ」として、「ともに力を尽くし、六カ国協議を新たな段階に進めるよう希望する」と訴えました。これに対して金総書記は「六カ国協議は曲折をたどりながらも多くの重要な合意が得られた」と応じました。

 同日、ライス米国務長官は北朝鮮が正式に核申告をすれば、テロ支援国家指定を解除する方針だと表明。六カ国協議を通じての事態打開へと向かう日になりました。

 北朝鮮訪問・金総書記との会談とともに注目されたのが、サウジアラビア訪問です。

 モンゴルからサウジのジッダ入りした習氏は、二十二日に産油国と消費国の閣僚会合に出席しました。中国はサウジ、ロシア、米、イランに次いで世界第五位の産油国ですが、十三億の人口を抱える一大石油消費国、輸入国でもあります。

 習氏は会合で演説し、「中国は長年、エネルギー自給率は90%前後を維持している」と強調。「中国の一人あたり石油消費量は世界平均の二分の一、一人あたりの石油輸入量は世界平均の37%にすぎない」と、“世界からみれば石油消費大国とはいえない”ことに力点を起きました。

 習氏はそのうえで、中国が今月二十日にガソリンなどの値上げと同時に、農家や交通事業者に補助金を出す措置をとったと紹介。「世界のエネルギーの持続可能な発展を促すことができる」と訴えました。

 習氏は二十一日にはアブドラ国王、スルタン皇太子と会談。この場では「中国の西アジア・アフリカの最大の貿易相手は、七年連続でサウジアラビアだ」と両国の良好な関係を強調し、今後の石油の安定供給への希望をにじませました。

 習氏の初外遊は、北朝鮮の核問題と原油問題という世界の焦点となっている二つの分野での中国の立場を内外に示すものとなりました。(小寺松雄)


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