2008年6月23日(月)「しんぶん赤旗」

コメ輸出再開へ

生産増見通し首相、推進指示

　【ハノイ＝井上歩】ベトナムのグエン・タン・ズン首相は二十一日までに、食料価格高騰を受けて輸出を制限していたコメについて、輸出をふたたび推進するよう工業貿易省など関係機関に指示を出しました。

　国内生産が冬春期、夏秋期とも豊作で、イネ生産量が昨年比百万トン増の約三千七百万トンとなる見通しとなったため。国内需要を満たしても、今年約四百五十万トンのコメを輸出することができるとしています。

　輸出促進は国内の価格下落を防止し、食料供給で世界市場に貢献するのがねらい。

　ベトナムはコメの異常な高騰を受け、国内の食料安全保障とインフレ抑制のため、ことし上半期の新規輸出契約を早い段階で禁止。年間輸出量を当初計画の四百五十万トンから四百万トンに修正していました。上半期のコメ輸出量は約二百二十万トンで昨年比１９％増でした。