2008年6月18日(水)「しんぶん赤旗」

上海協力機構7周年

「世代超える友好へ」

中国外相論評


 【北京=山田俊英】中ロと中央アジアの計六カ国が加入する地域組織、上海協力機構(SCO)が十五日で創設七周年を迎えました。これを記念して中国の楊潔篪(ようけつち)外相が十六日付人民日報紙に「上海精神の永遠の魅力」と題する論評を寄稿、SCOが「冷戦の残り物を消し去り、世代を超える友好に向かっている」と高く評価しました。

 楊外相はSCOが「面積でユーラシア大陸の五分の三、人口で世界の四分の一を占めている」と重要性を強調。昨年八月に加盟国首脳が調印した長期善隣友好協力条約が「世代を超える友好、恒久平和の思想を法律の形式で確定した」と指摘しました。

 テロ、国際犯罪など「新しい脅威」から地域の安定を守る上でSCOが「加盟国の相互信頼を高めた」と述べました。域内の経済協力も発展し、中国と他の加盟国との貿易額は二〇〇三年から〇七年に三・四倍になったといいます。

 インドをはじめ四カ国がオブザーバー参加し、国連、東南アジア諸国連合、独立国家共同体など他の組織と協力関係を樹立し、「国際的影響力が高まった」と指摘しました。

 また、SCOが「内政不干渉、武力不使用、平等互恵」の原則を基礎としていることを強調しました。加盟国・オブザーバー十カ国に「三百以上の民族、世界三大宗教の信者」がおり、「文明の相互尊重が動力になっている」と述べました。

 楊外相は「世界には覇権主義と強権政治がいまだに存在する」とし、「上海精神」を広げれば、「現代ユーラシア文明の新しい章をしるすことができる」と表明しました。


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