2008年6月17日(火)「しんぶん赤旗」
訪英の米大統領に抗議
反戦団体が集会 イラク撤退訴え
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【ロンドン=岡崎衆史】ブッシュ米大統領は十五日、欧州歴訪の最後の訪問国である英国入りしました。これに合わせて反戦団体の「戦争ストップ連合」が、ウィンザー城近くと首相官邸に近い国会議事堂前で抗議行動。国会議事堂前には、「ブッシュの戦争との決別を」「イラクとアフガニスタンから軍の撤退を」「(ブッシュは)世界一のテロリスト」などと書かれたプラカードを手に二千五百人が集まりました。
同連合は議事堂前から首相官邸までのデモを予定していましたが、警察が官邸周辺への立ち入りを禁じたため、実現しませんでした。
集会で演説したベテラン平和活動家のウォルター・ボルフガングさんは、ブッシュ大統領は数十万の死者を出したイラクとアフガニスタン戦争の責任者であり、「歓迎されない訪問者だ」と発言。「戦争ストップ連合」幹部のリンゼイ・ジャーマンさんは「ブッシュが行くべきなのは、女王との茶会や首相との夕食会ではなく、ハーグの戦犯法廷だ」と訴えました。
イラク戦争開始前から反戦デモに参加してきたというフェイ・ロバーツさん(56)=女性、介護労働者=は、「イラクでは多数の人が殺された。英国が二度とこのような戦争に参加しないよう、従属的な英米関係や石油資源に依存する社会のあり方を根本的に見直す必要がある」と話しました。
ブッシュ大統領は十五日午後、ウィンザー城でエリザベス女王主催の茶会に出席。夕方にはロンドン市内の英首相官邸でブラウン首相夫妻との夕食会に参加しました。