2008年5月29日(木)「しんぶん赤旗」

“包括的禁止を妨害”

クラスター爆弾 NGOが日本など批判


 【ロンドン=岡崎衆史】クラスター(集束)爆弾使用禁止条約の年内締結を目指す国際会議が開かれているアイルランドの首都ダブリンで、会議参加の非政府組織(NGO)が、日本を含む一部の国がクラスター爆弾の包括的禁止の動きを妨害していると名指しで非難しました。

 約二百の市民団体からなるクラスター爆弾連合(CMC)のグレテ・オステルン共同議長は二十六日、十九日から始まった会議前半を振り返り、「世界の国々は、無差別殺人兵器の禁止のための強力な条約づくりに向けて異例の前進を果たした」と称賛しました。

 一方で、「一部の国は最も包括的な条約を求める広範な願いに背を向けている」と批判し、日本、英国、フィンランド、デンマーク、スロバキアを名指ししました。

 CMCは、これらの国々が、(1)クラスター爆弾禁止条約締結後も「移行期間」を設けて、しばらくの間同爆弾の使用を認めようとしている(2)条約非加盟国とのクラスター爆弾を使った共同作戦に条約加盟国が参戦できるようにしようとしている―と指摘しました。

 条約非加盟国との共同作戦を可能にすることについては、日本や英国などが米国との関係を配慮して強く主張してきました。米国はクラスター爆弾の使用禁止に反対し、今回の会議にも出席していません。


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