2008年5月25日(日)「しんぶん赤旗」
非正規労働者の出番
仙台 待遇改善へ全国集会
不安定雇用と低賃金によって広がる貧困と格差の克服をテーマに、第十六回「パート・臨時・派遣で働くなかまの全国交流集会」が二十四日、仙台市で開かれました。全労連パート・臨時労組連絡会の主催で約四百五十人が参加しました。
シンポジウムで自治労連副委員長の川西玲子さんは、自治体の職場では百万人の非正規労働者が民間相場より低い低賃金で使い捨てられ、「官製ワーキングプア」にあると告発。「仕事に期限はないのに、働く人には期限をつけてクビにする」と批判しました。
NHK番組「ワーキングプア」チーフプロデューサーの春原雄策さんは「働く意欲だけでなく、人間の尊厳や誇りまでも奪っている」と指摘。連帯して立ち向かうたたかいに期待を寄せました。
連絡会の長岡佳代子代表は、松下プラズマ偽装請負事件で、派遣先企業に雇用責任を認めた大阪高裁判決や労働者派遣法の抜本改正を求める共同の広がりをあげ、「今が非正規労働者の出番。たたかえば開ける情勢だ」と強調しました。
東京・中野区の臨時保育士は、民間委託に伴う雇い止めとたたかい、職場復帰を果たしたと報告。宮城県石巻市では、市の臨時職員が派遣会社への転籍をやめさせ、時給引き上げなど待遇改善を実現させたと報告しました。参加者は集会後、市内の繁華街をパレードしました。最終日の二十五日は六つの分科会で交流します。

