2008年5月24日(土)「しんぶん赤旗」

まずG8が行動せよ

温暖化対策 NGO「兵庫宣言」


 地球温暖化対策が主要なテーマとなるG8環境相会合(二十四―二十六日)前日の二十三日、NGO(非政府組織)などが神戸市内で国際シンポジウムを開きました。主催は、G8サミットNGOフォーラム環境ユニット、気候ネットワークなどで構成する実行委員会。

 参加者は、環境問題解決にむけて先進国の市民自身の率先した取り組みを呼びかけ、G8各国首脳に具体的行動を求める「環境NGO兵庫宣言」を採択しました。

 「宣言」は、地球温暖化問題の解決にむけて、温室効果ガス排出を先進国全体で二〇二〇年までに九〇年比で25―40%削減する必要性を認識し、責任の大きいG8諸国が率先して温暖化問題の解決へ実効ある行動を起こすことを求めています。生物多様性の保全・復元、自国内で発生した廃棄物を途上国に肩がわりさせないことも求めています。

 基調講演をした鮎川ゆりかG8サミットNGOフォーラム副代表は、日本政府が掲げる世界全体の排出削減の中期目標では、気温上昇を二度未満に抑えることができないと指摘し、「科学にもとづく日本の中期総量削減目標を出し、日本がG8サミットでリーダーシップを示してほしい」と述べました。

 エベレストの清掃登山にとりくむアルピニストの野口健さんは、ヒマラヤで雪崩が多発し氷河の崩壊が増えている現状を映像で紹介し、「氷河湖が決壊するとシェルパの村が危ない。現場と日本とでは危機感にギャップがある」と述べました。

 WWF(世界自然保護基金)フィジーのダイアナ・マックファジエン氏は、温暖化によって島しょ国では、海面上昇、淡水不足、感染症まん延などがすでに進行していると告発しました。



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