2008年3月21日(金)「しんぶん赤旗」

石綿新法見直し急げ

東京で集会 全被害者の救済を


 今月二十七日に施行二周年を迎える「石綿健康被害救済法(石綿新法)」の緊急見直しを求める集会が二十日、東京都内でありました。石綿対策全国連絡会議の主催によるもので、石綿(アスベスト)被害の患者・遺族や支援者ら全国各地から二百人が集まりました。

 同法は、石綿被害をうけた患者や遺族に弔慰金や医療費などを給付するものですが、対象疾病が限定されるなどの問題があります。同会議によると、これまでに補償・救済を受けることができたのは、アスベスト被害の17・4%にとどまっているといいます。

 集会ではシンポジウムがあり、除本理史東京経済大准教授、山下英俊一橋大大学院講師ら四氏が、被害補償制度を実現する課題について報告しました。

 大阪府から参加した患者遺族の女性は、「石綿肺の被害者はいまの新法では救済を受けられない。一刻も早い改正を求めます」と訴えました。

 集会には日本共産党の吉井英勝衆院議員が出席し、あいさつ。「アスベスト企業は、もともと軍需産業として発展したという歴史と、国が七十年前から被害を把握していたと事実があり、国にこそ大きな責任がある。すき間のない救済のために新法の抜本的見直しに向け超党派で頑張りましょう」とのべました。

 集会では「全ての被害者・家族に公正・平等な補償を実現するため救済法の見直しを求める」とするアピールを採択しました。


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