2008年3月14日(金)「しんぶん赤旗」

正社員 遠い

全労連 「ネットカフェ難民」調査


 「正社員になれない」「家に帰れない」―全労連が十二日夜、東京・大田区のJR蒲田駅周辺で行った「ネットカフェ難民」調査で、こんな訴えが相次ぎました。

 「難民」は低賃金や長時間労働のためインターネットカフェなどで寝泊まりすることから付けられたもの。同駅周辺には二十四時間営業のネットカフェや漫画喫茶が集中しており、毎朝、派遣先に労働者を運ぶ専用バスも出ています。

 調査には、伊藤圭一幹事や首都圏青年ユニオンの武田敦委員長、自由法曹団の弁護士ら約三十人が参加。働き方や社会保険加入の有無などを聞きながら対話し、ネットカフェにも泊まりました。

 派遣で十三年働く男性(32)は、高校卒業後、一度も正社員の仕事に就けず、今は物流会社の倉庫で週五日働き、時給は千百円。「正社員の仕事があればいいが、探す余裕もない。仕事を失うのが怖い」と話しました。

 警備アルバイトで月二十日働く男性(62)は、家が千葉県にあり、仕事が朝早いときに月五日ほど利用。「会社から社会保険に入れてもらえないのが不満」と語りました。

 調査は、十九日の全労連・非正規雇用労働者全国センター発足と、派遣法抜本改正めざす取り組みの一環として行いました。メンバーは十三日朝には同駅前から派遣先に向かう労働者に日雇い失業保険や労働相談を紹介しながら、「力をあわせて派遣法を改正させよう」と呼びかけました。



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