2008年3月14日(金)「しんぶん赤旗」

新銀行東京

旧経営陣招致を否決

自・民・公 報告書提出も拒む

都議会特別委


 東京都議会予算特別委員会は十三日、新銀行東京の経営破たん問題の審議をめぐって紛糾し、予定時刻から七時間近く遅れ午後八時前になって開会し、審議は十四日明け方近くまで続きました。

 開会直後、日本共産党の大山とも子都議は、新銀行が公表を拒む経営破たんの原因を分析した「調査報告書」全文の提出と、旧経営陣の参考人招致を求める緊急動議を提出しました。三宅茂樹委員長(自民党)は採決しようとしなかったため、日本共産党の委員が委員長席に詰め寄り、「委員長。動議が出たのだから採決しなさい」「会議規則通りにやりなさい。汚点を残す重大問題だ」と強く抗議。委員会は約十分間近く紛糾しました。

 これを受けて三宅委員長は、参考人招致の動議だけを採決し、日本共産党、生活者ネットワークが賛成、自民、民主、公明各党の反対多数で否決しました。委員長は、調査報告書全文の提出を求める動議は採決しませんでした。

 この日午前開かれた同委理事会では、日本共産党の曽根はじめ都議が、新銀行への四百億円追加出資を認めるのかどうかが大きな焦点となり、都民の関心が高まっていることをあげ、(1)二十五日の締めくくり総括質疑の時間延長(2)旧経営陣の参考人招致(3)調査報告書の全文と付属資料の提出―を要求しました。

 民主党と生活者ネットは同調しましたが、三宅委員長は審議時間延長も参考人招致も行わないと宣言し、民主党は承服できないと理事会を中途退席しました。

 理事会は長時間にわたって休憩し、自・民・公三党の幹部が水面下で協議。午後七時前に再開した理事会では、自公両党に加え民主党も公表拒否を容認しました。


議会ルール破る暴挙

 日本共産党都議団の吉田信夫幹事長の話 新銀行東京の調査報告書全文等の提出を求める動議を委員長が一方的に無視し踏みにじったのは、委員会運営のあり方としてルール違反だ。参考人招致を求める動議は自民党、民主党、公明党の反対で否決された。民主党が理事会では招致をすべきだといいながら、動議に反対したのは重大な裏切り行為だ。

 守秘義務や今後の訴訟のことを理由に、新銀行当局が四百億円追加出資の是非を決めるうえで必要な情報を出さない、東京都もそれを追認するというなら、追加出資の提案を取り下げるべきである。自民、民主、公明の三党がそれを追認するという態度をとったことは、議会制民主主義を踏みにじる歴史的暴挙である。報告書等提出の動議は採決されておらず生きている。速やかに採決することを強く求める。


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