2008年1月27日(日)「しんぶん赤旗」

憲法学ぶ実践を交流

高校教育シンポ分科会

さいたま


 さいたま市で開かれている日本高等学校教職員組合(日高教)主催の二〇〇七年度高校教育シンポジウムは二十六日、分科会での討論が行われました。「憲法を生かした主権者教育」の分科会には高校生を含め約三十人が参加。憲法学習や平和学習の実践が各地から報告されました。

 北海道の教師は、日本国憲法の成立過程を描いた映画「日本の青空」を「芸術鑑賞」の時間に全校生徒で見た実践を報告しました。歴史や「現代社会」の授業で憲法成立前後の歴史などを学んでから鑑賞。生徒からは「とても苦労して憲法ができたことがわかった」などの感想が出ました。

 埼玉県の教師は「過去から学び未来を切り開いていける生徒を育てたい」と、日本の侵略戦争や政治・社会の歴史を学ぶことを通して憲法の精神を伝える実践を報告しました。

 山口県の教師と生徒は、高校生が自主的に取り組んでいる「高校生交流集会」について報告しました。平和や人権について学びながら集会を成功させ、実行委員会の生徒たちは「やればできるんだ」と自信をつけました。学校でも生徒会で校則改定に取り組むなど自分たちの学校をよりよくすることにつながっていると紹介しました。実行委員の生徒は「社会に目を向け、それが自分の生活にかかわっていることがわかってきた」と語りました。

 京都の高校生平和ゼミナールの生徒らは紙コップに平和のメッセージを書いてもらってキャンドルをともした「ピースクリスマス」の取り組みを紹介しました。

 討論では、格差と貧困が広がる中、働くものの権利など「自分を守るすべを教えること」の重要性が指摘されました。北海道や沖縄などからは就職難の中で自衛隊に入る生徒が増えている実情が出され、そうした子どもにどういうメッセージを伝えるかなども話し合われました。

 同シンポジウムは最終日の二十七日も分科会討論が行われます。



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