2008年1月23日(水)「しんぶん赤旗」

札幌でも福祉灯油を

社保協が市役所前で署名

北海道で唯一未実施


 札幌市社会保障推進協議会(札幌社保協)は二十二日、福祉灯油の実施を求めて、札幌市議会に陳情書を提出し、市役所前で署名を訴えました。

 低所得の高齢者や障害者、母子家庭に灯油購入を助成する福祉灯油は北海道全体に広がり、実施を拒む市町村は唯一、札幌市だけになりました。

 札幌社保協に加盟する団体代表は「財政困難の夕張市も、財源を工夫して福祉灯油を実施しました。札幌市は灯油購入費の貸付制度があるといいますが、苦しい生活のなかで借金はできません。行政は住民のためにあるものです。福祉灯油の実施で温かい心を見せてほしい」と訴えました。

 福祉灯油を求める議会への陳情は百十七団体にも。代表は陳情書提出のあと、市議会各会派を訪ねて協力を求めました。

 脊椎(せきつい)狭さく症で人工股(こ)関節の女性(59)=札幌市厚別区=は「室温を下げると腰痛がひどくなります。灯油の節約は限界があり、食費を削るしかありません。灯油節約のため、大型スーパーや図書館で日中を過ごす知り合いもいますが、障害者は冬に外へ出られません。ぜひ福祉灯油を」と訴えました。

 日本共産党市議団では厚生委所属の岩村米子議員が応対。「党市議団は福祉灯油支給条例案をまとめ、臨時議会の招集を要求しています。みなさんの声をしっかり届けます」と答えました。

 市議会厚生委は二十五日午後一時から開かれ、福祉灯油実施の陳情が審議されます。


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