2007年12月25日(火)「しんぶん赤旗」

URの民営化先送り

旧公団住宅 削減促進に予算


 政府が二十四日閣議決定した独立行政法人の「整理合理化計画」で、注目の「都市再生機構」(UR)の民営化については、「三年後」に先送りとなりました。しかし、新年度予算案に、UR住宅(旧公団住宅)の削減に伴う移転後の家賃軽減の予算措置が盛り込まれるなど、旧公団住宅切り捨ての動きは予断を許しません。

 同計画は「賃貸住宅の削減目標や団地ごとに建替え、リニューアル、規模縮小、売却等の方向性を明確にした再編計画」を年内に策定するとしています。

 冬柴鉄三国土交通相などは「十分に居住の安定に配慮」などと国会で何度も答弁しています。

 一方で、住宅削減・売却計画に伴う居住者の転居を促進するため、移転に伴う家賃負担増を軽減する予算を要求。政府はその要求に沿って、〇八年度予算案にその内容を盛り込んでおり、一定の削減・売却計画を策定するものとみられます。

 生活の基盤である公共住宅を民間に売り渡すという無謀な再編計画は、三十―五十年以上前に建設・供給された大都市の一等地にある旧公団住宅の敷地を民間再開発の起爆剤として「活用」しようとする発想から生まれたものです。

 対象となるUR住宅には、低所得の高齢者が多く暮らしており、削減計画への不安は大きくなっています。

 本紙が六月三十日付でUR機構の削減計画の内部文書をスクープしたため、居住者の怒りと不安が広がり、各地で削減計画に反対する集会が開かれ、国土交通省やUR機構側も計画策定に慎重にならざるを得ない事態に追い込まれています。

 民営化推進派の攻撃対象となっているUR機構の五千億円に上る累積赤字は、関連会社への天下りや、バブル崩壊による大企業の不良資産を大規模に買い取るなど、ずさんで大企業優遇の経営によって生まれたものです。

 日本共産党の穀田恵二国対委員長・国土交通部会長は、「UR機構の“病巣”に本格的にメスを入れず、もっぱら住民に犠牲負わせる民営化や今回の計画は撤回以外にない。また、“住宅は福祉”という公共住宅政策の放棄にもつながるもので、居住の安心を守るために、ひきつづき奮闘したい」と話しています。


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